漢方的・四季の過ごし方

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    我々は日本という四季の変化の激しい土地に住んでいます。冬には手もかじかむ日々に耐え、夏には寝苦しい熱帯夜。その一方、新緑や紅葉の季節にはえもいえぬ美しさを感じます。漢方では、「1年を通じて、季節に応じた過ごし方をする」ことが養生の基本であると説いています。たとえば、紀元前約400年頃(今から2400年前)に中国で書かれた「黄帝内(こうていだい)経(けい)」には次のようなことが書かれています。

    「春三月、此謂発陳。 天地倶生、万物以栄。 夜臥早起、広歩於庭 被髪緩形以使志生。 生而勿殺、予而勿奪、賞而勿罰。 此春気之応、養生之道也。 逆之則傷肝、夏為寒変、奉長者少。」とあります。

    漢字ばかりで難しいですが、すなわち、春の三カ月は、万物が古いものを推し開いて新しいものを出す季節である。人々は少し遅く寝て少し早く起き、庭に出てゆったりと歩き、髪を解きほぐし、体をのびやかにし、心持は活き活きと生気を充満させるとよい。ただひたすらその生長にまかせるべきで、押し殺したり剥奪してはならない。大いに心を励まし目を楽しませるべきで体を虐げてはならない。これが春の過ごし方であり、この道理に反すると夏になって寒性の病を生じてしまう。というのです。

    同じように、

    「夏の三カ月は万物が繁栄し、美しく花開き診を結ぶ季節である。人々は少し遅く寝て少し早く起きるべきである。夏の日の長さ、暑さを厭うことなく、気持を愉快にすべきで怒ってはならない。体内の陽気を外に向かって開き通じ発散させるべきである。これが、夏の過ごし方であり、道理に反すると、秋になって瘧疾(発熱性の病気)になる」

    「秋の三カ月は万物が成熟し、収穫の季節である。人々は早寝早起きするべきで、鶏と同じように夜明けとともに起き、暗くなると眠り、心を安らかに静かにして、心を外にはたらかせないで、秋の変化の激しい気候に対応するべきである。そうでないと、冬になって、下痢を伴う病になる」

    「冬の三カ月は万物の機能が潜伏し閉じてしまう季節である。この時期には、人は気持ちをかき乱してはならない。早く眠り少し遅く起きるべきであり、心を埋め伏し、しまい隠しているかのように安静にさせる。ちょうど人に話しにくい私情があるかのように、また、秘密をつかんだ ような愉快な気分で、厳寒を避け温暖に保つべきである。この道理に反すると、腎気を傷つけ、春には手足が冷えて萎える病気 になる」

    いかがでしょうか。これを読んで、「これって人の一生と同じだな」と思いませんでしたか? 実はそうなんです。春は小児期です。子供の時期に勉強や習い事などで子供を追い込んだり、過剰な躾で心の成長を押しつぶし たりすると、青年期(夏)に本来の力を発揮できなくなる。また、壮年期(秋)に心を乱すような生活を送ると健康な老後(冬) を迎えることができないというように、四季の過ごし方を知ることは、人生の四季を知ることに繋がるのです。  さて、この冬は早寝遅起きで無理せず無理せず・・・・といきましょう。



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